三菱ガス化学 サステナビリティデータブック2024 2024年10月01日発行 三菱ガス化学株式会社 38 化学品・製品の品質・安全性の確保(単体) 化学品・製品安全方針 三菱ガス化学は、「安全理念」「安全行動指針」のもと、化学品の取り扱い・使用・廃棄において安全を確保する ことを基本方針としています。 化学品・製品安全推進体制 三菱ガス化学では、全部門で「三菱ガス化学グループの環境・安全方針」に沿ってRCを推進しています。RC中期 計画、年度計画を策定し、社長を議長に毎年開催する「環境安全会議」で計画の進捗状況を報告し、承認を得る ことでPDCAサイクルによる改善を継続しています。 化学品・製品安全活動 三菱ガス化学では、製品の開発段階でまず基礎調査と安全性評価を実施しています。製品が新規化学物質に 該当する場合などは安全性試験の後、各法令での規制対象の該非や、GHS*などにおける危険有害性について分 類し、安全データシート(SDS)などの安全性情報を作成しています。これらをもとに製品の製造から廃棄に至る各 段階においてリスク評価(物質そのものの危険有害性とばく露の程度による評価)を実施し、これを審査(上市審 査)したうえで製品を提供しています。 三菱ガス化学の製品の多くは化学品であり、製品事故としては火災や薬傷などが考えられます。化学品の有害性 情報はSDSや製品ラベル、イエローカードなどの形で、お客様や関係者にお渡しし、製品を安全に取り扱うための情報 として活用いただいています。海外向け製品についても、翻訳版SDSなどにより有害性情報を提供しています。 *GHS:The Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicalsの略で、化学品の分類および表示に関 する世界調和システムのこと。化学品の危険有害性を一定の基準に従って分類し、絵表示などを用いて分かりやすく表示し、その結果をラベル やSDSに反映させ、災害防止および人の健康や環境の保護に役立てようとするもの。 化学物質管理 三菱ガス化学は、新規の化学物質を開発して生産を始めたり、既存の化学物質であっても今まで取り扱った経験 のない用途に用いる場合には、取り扱う化学物質について情報を収集し、調査を行います。それらの情報に基づき① 物理化学的危険性の評価、②健康に対する有害性の評価、③環境に対する有害性の評価を実施します。安全性 評価の実施と共に、適用法令の確認及び国際的な規則等との適合性の確認を実施します。また、新規製品の場 合には、製造、販売・流通、使用、消費及び廃棄に至るまでの各段階でのリスクを、予想し得る使用方法、使用者 の特性、使用環境等を十分考慮して、リスクの分析及び評価を実施します。新規化学物質としての申請が必要とな る場合は、所轄官庁に申請します。 国内外法規制への適合確認、製造・輸入数量の管理、日本・欧米・東アジア諸国の法令や各種標準に対応し たSDS・製品ラベル・イエローカードの作成への対応等を、迅速・確実に行っています。 化学品安全情報管理 化学品の危険又は有害な性質について顧客、従業員、協力会社従業員、その他の関係者の理解を深めるととも に、化学品に関する適切な取扱いを促進し、もって化学品による労働災害や環境汚染を防止することを目的として、 三菱ガス化学は化学品の安全情報管理を行っています。 当社が譲渡または提供する化学品(仕入品を含む)、及び当社が製品等(開発品、試作品、中間品を含む) を製造また試作する過程で取り扱う化学品など使用する化学品の危険または有害な性質についての化学品安全情 報の管理を行っています。 製品、開発品、試作品、原材料、中間品、副生品、廃棄物、試薬について、安全性情報のうち、社内外で実施 した安全性評価試験の報告書、国内・国外向けSDS、国内・国外向け警告表示ラベルを当社の社内イントラネット